10バガー候補⁉カーボンネガティブのオリジンマテリアルズを解説

投資

こんにちは!投資・映画・時事ネタを主に書いているポンです!

今回は未来の10バガー候補の1つとしてOrigin Materials(オリジン マテリアルズ)という企業をご紹介したいと思います。

・Origin Materialsとはどんな会社?

・カーボンネガティブとは??

・Palantirとも繋がりが??

・ナイロンを開発したデュポン社のように圧倒的な地位を築くか⁉

Origin Materials(オリジンマテリアルズ)とはどんな会社?

オリジンマテリアルズ(以下オリジン)は2008年に設立されたアメリカのカリフォルニア州ウェストサクラメントに本社を置く、世界をリードするカーボンネガティブマテリアル企業です。

オリジンの使命は、世界が持続可能な素材に移行できるようにすることです。

過去10年間に渡ってオリジンは、非食品バイオマスに含まれる炭素を有用な材料に変え、その過程で炭素を回収するためのプラットフォームを開発してきました。

オリジンの特許取得済みのドロップインコアテクノロジー、経済性、および炭素への影響は、世界の主要な顧客と投資家によってサポートされています。

世界の二酸化炭素排出量の55%は、エネルギーの生成と輸送によるものと推定されますが、残りの45%は、消費者製品や工業製品の材料の生産によるものです。

材料の生産には1日あたり1,000万バレル以上の石油が使用され、その過程で新たな炭素が大気中に放出されています。

オリジンの未来のビジョンは、この石油の使用を非食品の原料や材料に置き換え、その過程で炭素を回収することです。

ポン
ポン

全ての産業が100%グリーンエネルギーに変えたとしても全体で見ると55%にしかならないからそれでは不十分だとして、残りの45%の素材の方に着目したと言う事ですね。

また、オリジンの最初の商業プラントは2022年末に稼働する予定であり、2番目の商業プラントは2025年までに稼働する予定であり、今後10年間でさらに拡張する予定です。

その商業プラントも予定よりもなんと6か月早く商業プラントが完成したので、正に実用開始間近と言った所でしょうか。

ナヤミちゃん
ナヤミちゃん

カ、カーボンネガティブ????

ポン
ポン

あまり聞きなれない言葉なので解説するね。

カーボンネガティブとは

カーボンネガティブとは、経済活動によって排出される温室効果ガス(主にCO2)よりも、吸収する温室効果ガスが多い状態を言います。

たとえば、事業活動として再生可能エネルギーに切り替えたり、森林保護活動や植林などをする事によって、事業活動で排出されている温室効果ガスよりも吸収する温室効果ガスの量が上回った状態であれば、カーボンネガティブと言えます。

この言葉を広めたのはマイクロソフトと言われています。

マイクロソフトは2020年1月に脱炭素目標として『2030年までにカーボンネガティブになることを目指す』と公表した事で注目された概念になります。

また、カーボンネガティブと同じ意味で『カーボンポジティブ』という言葉で使われることもあります。

ポジティブとネガティブなら違った意味になるのでは?と思うかもしれませんが、CO2を除去する=ネガティブという考え方に対し、CO2を吸収する=ポジティブという考え方なので、ネガティブとポジティブで反対語ではありますが、同じ意味です。

カーボンニュートラルとの違い

似たような言葉として『カーボンニュートラル』という言葉もあります。

こちらは、CO2をはじめとした温室効果ガスの排出量と森林などによる温室効果ガスの吸収量を差し引いてプラスマイナスゼロ(ネットゼロとも呼ばれる)にすることを意味します。

日本でも2020年10月に、当時の菅総理が臨時国会で「2050年カーボンニュートラル宣言」をした事で話題となりましたが、カーボンニュートラルはあくまでも±ゼロです。

カーボンネガティブは吸収する温室効果ガスを排出する量が上回った状態の事を指しますので、カーボンニュートラルよりも積極的な活動を意味します。

オリジンの技術とは?

オリジンが取得している特許技術とは一体何かと言いますと、木材の残滓や捨てられる段ボール等を材料にして100%植物ベースのプラスチック(バイオマスPET)を作る技術を持っています。

何が凄いかと言いますと、普段我々が手にしているプラスチックは枯渇資源である石油で作られたものであり、使用後に燃焼すると当然温室効果ガスが発生します。

しかしバイオマスPETでは使用後燃焼しても植物ベースですので、温室効果ガスが発生しないのが特徴です。

しかもCO2を排出する所か、吸収する特性を持っており且つ安価で精製できます。

ただし、従来のプラスチックと特性自体は変わりがないので、92%がプラスチックの影響で海洋生物が傷つけられている海洋プラスチック問題の解決には全くならないのでその問題とは切り離して考える必要があります。

しかし、温室効果ガスが排出しない所か、吸収してくれるのは非常に大きいですね。

他にも衣料品、繊維、パッケージ、自動車部品、タイヤ、カーペット、おもちゃなど、さまざまな製品に革命をもたらし、1兆ドルと言われている市場に対応できるとの事なのでますます今の時代に合った脱炭素社会を作るべくして生まれた企業だと思います。

オリジンのメンバーは?

オリジンは2人の共同CEOがいるのですが、このお二人をご紹介したいと思います。

Rich Riley(リッチ・ライリー)

まずはこの方Rich Riley(リッチ・ライリー)氏です。

リッチ・ライリー共同CEOは、2020年10月からオリジンの共同最高経営責任者(CEO)および取締役会のメンバーを務めています。

ライリー氏は、2010年からオリジンの投資家およびアドバイザーを務めていました。

ライリー氏は、2013年4月から2019年1月まで、モバイル音楽認識アプリケーションを開発する企業Shazam Entertainment Ltdの最高経営責任者(CEO)を務め、2018年にApple, Inc.に買収されました。

また、 ヤフーがLog-Me-On.comを買収した際に入社し、1999年1月から2012年9月までヤフー株式会社の役員を務め、米州担当上級副社長やEMEA地域担当上級副社長兼マネージング・ディレクターなどを歴任しました。

その他アーンスト・アンド・ヤングの『アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー』の最終選考に残ったほか、フォーブスの『40アンダー40ワンズ・トゥ・ウォッチ」に選出され、ビルボード誌の「パワー100」に3回選出されています。

自分はiphoneユーザーで音楽が好きなんですが、テレビとかで気になった曲があればすぐにshazamを使うぐらい日常的に使用していたのですが、まさかshazamの創業者が現在オリジンのCEOとは驚きです。

そういう全然関係のない所で繋がりを感じると凄い嬉しいですよね。

ペンシルバニア大学ウォートンスクールで経済学の学士号を取得し、ファイナンスと起業マネジメントを専攻していますので、オリジンとは異業種で育ってきたのでそちらの方で手腕を発揮するという事なのでしょうね。

John Bissell(ジョン・ビッセル)

目力が強いこの方は共同創設者兼共同CEOのJohn Bissell(ジョン・ビッセル)氏です。

彼は2008年11月にオリジンを共同設立し、創業以来、最高経営責任者および取締役会のメンバーを務めてきました。

ビッセル氏は、化学業界でのR&D、エンジニアリング、および事業開発において豊富な経験を持っています。

2008年にビッセル氏は、米国環境保護庁から「People, Prosperity, and the Planet Award」を受賞し、2014年にはフォーブス誌の「30 Under 30(30歳以下の30人)」のエネルギー・産業部門に選出されています。

また、カリフォルニア大学デービス校で化学工学の学士号を取得しています。

彼が創業以来のCEOなのですが、 化学業界での豊富な経験を持っているのに加え、 ファイナンスと起業マネジメントに優秀なライリー氏とタッグを組む事で、加速度的に事業の発展を考えているといった所でしょうか。

あと全く関係ないですが、個人的に大好きな海外ドラマ『シカゴ・ファイア』の主人公マシュー・ケイシー役で知られるジェシー・スペンサー氏にめちゃくちゃ似てるのも好感持てます(笑)

↓ジェシー・スペンサー氏

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Palantir(パランティア)とも繋がりが??

個人的に個別株大本命であるパランティアとも繋がりがあります。

オリジンは、2021年6月15日に世界のネットゼロカーボンへの移行を加速するためにパランティアと戦略的提携を発表しました。(参照記事

戦略提携の内容は、グローバルな材料サプライチェーンの脱炭素化に焦点を当てます。

パランティアは、組織が複雑で機密性の高いデータ環境を最適化できるプラットフォームを備えたソフトウェア会社です。

オリジンは、パランティアの商品であるFoundryのOSを導入して、社内業務の加速をサポートし、企業がネットゼロへの道のりでサプライチェーンを脱炭素化するのを支援することを計画しています。

オリジンCEOのビッセル氏はこの提携を受けて『既存の物理的な商品のサプライチェーンは、複雑で不透明、そして炭素集約的です。』と述べています。

また、『これらのサプライチェーンの炭素集約度は、物理的な最終市場製品を構成する原材料に支配されています。パランティアのデータ統合およびモデリング能力と、オリジンの物理的な原材料の脱炭素化に関する専門知識と技術を組み合わせることで、複雑で不透明、かつ炭素集約的なサプライチェーンをうまく管理し、透明化し、脱炭素化することができると期待しています』と述べました。

パランティア・テクノロジーズの最高執行責任者(COO)であるシャム・サンカー氏は、

『パランティアのプラットフォームは、複雑なグローバルサプライチェーンの脱炭素化をサポートするのに最適です。当社のプラットフォームは、複雑なグローバル・サプライチェーンの脱炭素化を支援するのに最適なものです。様々な業界のお客様がFoundryを利用して、炭素に焦点を当てた共通のオペレーション・ピクチャーを構築し、実際の排出量の追跡、新たな技術や規制に基づくシナリオのシミュレーション、ビジネスへのリアルタイムな変更を行っています。』と述べています。

オリジンとパランティアは、弾力性のある収益性の高いビジネスを構築しながら、環境への影響を理解し、定量化し、削減するためのデータ主導の戦略を実施することで、さまざまな業界の顧客に価値をもたらす商業機会を模索しています。

このサプライチェーンの可視化により、財務・規制報告、日常業務、複数年の事業計画に適用できるカーボンプランが可能になると期待しています。

世界のグローバルサプライチェーンの脱炭素化に向けたこの新たな戦略的提携の一環として、オリジンもパランティアの新たな顧客となります。

その他ネスレ、ダノン、ペプシコ、フォード、三菱ガス化学等とも提携

ネスレ、ダノン、ペプシコ、三菱ガス化学などは100%植物ベースのPETを導入することでパートナーシップを組んでいたり、自動車メーカーのフォードとは脱炭素化を推進するための新素材を提供する為に提携したりと、ほんの一例ではありますが脱炭素に向けて様々な分野の企業と提携しています。

さすが1兆円市場と言っているだけあって今後もあらゆる分野でカーボンネガティブ素材が使用された製品を目にする事になっていきそうですね。

ナイロンを発明したデュポン社のように圧倒的な地位を築く事ができるか?

現在当たり前としてある素材であるナイロンは、デュポン社の研究者ウォーレス・カロザースにより1935年に発明されました。

今日ではウインドブレーカーやストッキング、携帯端末まで、低価格で誰にでも手に入る消費財素材となり、まさに世界を変えた素材となりました。

最近ではナイロン不足が深刻で2023年まで続くとされている中、その中でも経済は回していかなければならない為、代替素材に注目されてきております。

その代替素材がカーボンネガティブ素材に切り替わっていくような事があれば、需要が一気に広まっていく事になり、圧倒的な地位を築く事が出来るかもしれません。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

2015年12月にフランス・パリで開催され、世界約200か国が合意して成立したパリ協定では、気温上昇を2度未満に抑えるためには、2075年頃には脱炭素化する必要があり努力目標である1.5度に抑えるためには、2050年に脱炭素化しなければいけない事がわかっています。

世界の平均気温は、産業革命前に比べて、人間活動によって約1度上昇している事がわかっており、このままの経済活動が続けば、早ければ2030年には1.5度の上昇に達し、2050年には4度程度の気温上昇の可能性があります。

そうした事から、脱炭素社会というのは、世界の共通認識でもあり、一刻も早く脱炭素化に向けた活動をしていけなければいけません。

それは企業や国だけが実施するのではありません。

投資家もそうで、ESG投資という従来の財務情報だけで投資をするのではなく、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)要素も考慮した投資のことを指し、注目を浴びてきています。

逆に利益だけを追及していく企業は淘汰されていくという事ですね。

そこでオリジンな訳ですよ。

世界をリードするカーボンネガティブ素材を開発してる企業ですよ。

これからの時代にめちゃくちゃ合った企業だと思いませんか?

実際にまだプラント施設が稼働しておらず、来年以降となるので、長期目線で考えていかなければならないと思いますので、今は資金を積み立てていく時期と割り切った方がいいかもしれません。

ちなみに自分は守りの債券ETFであるAGGを売ったので、一部をオリジンにこれから入れていきます。

2021年11月11日の市場閉鎖後に決算発表があるのですが、長期で運用していくつもりなので、決算を待たずして7.15ドルで指値注文しました。(プレ値を見て変えるかも)

SBI証券でも楽天証券でも購入は出来ますが、投資はあくまでも自己責任でお願いします。

他にも10バガー候補としてHims&Hers Healthをご紹介してますので是非参考にして頂ければと思います。

先日の決算も良かったですので入り時ではないでしょうか?

以上最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

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