立て続けにペイパル創業者のピーターティールについて記事をしたタイミングで、パランティアがラッセル1000に組み入れられたので、ラッセル指数を解説していきます。
先日ペイパル創業者であるピーターティールについて記事を書きましたが、タイミング良くラッセル1000に組み込まれました。
そこで、ラッセル1000とは何なのか解説していきます。
この記事でわかる事
・ラッセル指数について
・パランティアの今後の値動きの予測
ラッセル指数とは?
ラッセル指数とは、1936年にアメリカのフランク・ラッセルが創立したラッセルインベストメント社(Russell Investments)が算出・公表しているインデックス指数です。
NYダウやS&P500とといった主要指数がありますが、こちらもS&P500ほどの知名度はありませんが、時価総額上位の企業を集めた指数として、さまざまなETFに活用されております。
特に、バリュー株、グロース株のインデックスとして有名でなのですが、対象は新興市場を含む米国市場の全銘柄で、米国株式市場全体の時価総額上位98%をカバーする広範なインデックス。
という事は、この指数を見ていけば、アメリカの景気の動向がほぼわかるって事ですね!
ラッセル指数にはいくつか種類がある
ラッセル指数にはいくつか種類があるのですが、今回は大きく3つの種類に分けて解説していきます。
ラッセル3000
米国市場における時価総額上位3000銘柄で構成されるのがラッセル3000指数と言われております。
機関投資家が扱う銘柄数がおよそ3000銘柄である為、それを根拠に時価総額の上位3000銘柄をピックアップして指数化したものです。
上記でも申し上げましたが、米国株式市場の約98%をカバーするのはこの指数の事を指しており、ラッセル指数の中で最も広範なインデックスとなります。
年に1回銘柄組み換えがされるので、時価総額が伸びてきた企業や、成長が伸び悩んでいる企業は弾かれるので、この指数に連動したETFはかなりリスクが低いETFかつアメリカがトップであり続ける限り順調に資産を増やしていける銘柄の1つとしても重宝されるかと思われます。
ここ5年のパフォーマンスを見ても+99.75%と上昇している事からアメリカの経済はコロナ後で大暴落していますが、現在は回復どころか、コロナ前よりも急成長しているのがわかります。
ラッセル2000
米国市場における時価総額上位3000銘柄で構成されるのがラッセル3000指数ですが、その時価総額下位2000銘柄の指数をラッセル2000指数と言われております。
時価総額の割合はおよそ10%と言われており、米国株式市場の中・小型株の値動きを示す指数の代表格です。
米国の小型株ファンドのほとんどがベンチマークとして採用しています。
こちらも年1回銘柄が組み換えられております。
また、ラッセル2000インデックスをベンチマークとしたETFにiシェアーズ ラッセル2000 ETF(IWM)や、バンガード ラッセル2000 ETF(VTWO)などがあります。
こちらもここ5年のパフォーマンスを見ても、コロナで打撃は受けていますが、+101.80%とコロナ前よりも成長しているのがわかりますね。
ラッセル2000指数とIWM,VTWOを比較
IWMとVTWOの比較をしても当たり前ですが一緒ですね。
IWMもVTWOもSBI証券等のネット証券で買えますので今後購入の参考にしてください。
銘柄コード | VTWO | IWM |
---|---|---|
ファンド名 | バンガード・ラッセル2000 ETF | iシェアーズ ラッセル 2000 ETF |
運用会社 | バンガード | ブラックロック |
設定日 | 2010年9月20日 | 2000年5月22日 |
分配金回数/年 | 4回 | 4回 |
分配利回り | 1.42% | 0.83% |
経費率 | 0.10% | 0.19% |
VTWOの方がまだ新しく出来たばかりなので運用純資産額はIWMの方が圧倒的に上なのですが、1株あたりの価格を見てもまだ両方のETFを購入していなければ、この2つだとVTWO1択ではないかなと思います。
ラッセル1000指数
ここまでご覧になった方ならもうおわかりになるかと思いますが、ラッセル1000指数とは、時価総額上位3000銘柄がラッセル3000なので、その中でも上位1~1000位の銘柄で構成されているのがラッセル1000指数と言われています。
時価総額の割合は92%なので、ラッセル2000が約10%と言われていますので、上位1000銘柄と下位2000銘柄の時価総額で言うと上位1000銘柄が圧勝しているわけですから、いかに上位1000銘柄の時価総額がエグイという事がおわかりになりますでしょうか。
こちらも同様に年1回銘柄が組み替えられます。
同じくここ5年のパフォーマンスを見てもやはりコロナでは打撃を受けていますが、コロナ前よりも成長しており、+100.83%と成長している事から、ラッセル3000全てを見てもアメリカの成長は留まる事を知らないといった状況です。
ラッセル1000インデックスをベンチマークとしたETFにバンガード社から以下3本あります。
- バンガード・ラッセル1000ETF(VONE)
- バンガード・ラッセル1000バリュー株ETF(VONV)
- バンガード・ラッセル1000グロース株ETF(VONG)
ラッセル1000指数とVONE,VONV,VONGを比較
ラッセル1000が青、VONEが黄色、バリュー株のVONVが水色、グロース株のVONGがオレンジ色になりますが、VONEはラッセル1000の指数に連動しているのでほぼ同じ、VONVはラッセル1000の中でもバリュー株中心、VONGはグロース株中心の指数に連動しています。
直近5年を見ると、バリュー株も+55.88%とプラスにはなっていますが、グロース株の成長が著しく168.94%と圧勝となりました。
VONE,VONV,VONGもSBI証券等のネット証券で買えますので今後購入の参考にしてください。
銘柄コード | VONE | VONV | VONG |
---|---|---|---|
ファンド名 | バンガード ラッセル1000 ETF | バンガード ラッセル1000 バリュー株 ETF | バンガード ラッセル1000 グロース株 ETF |
運用会社 | バンガード | バンガード | バンガード |
設定日 | 2010年9月20日 | 2010年9月20日 | 2010年9月20日 |
分配金回数/年 | 4回 | 4回 | 4回 |
分配利回り | 0.93% | 2.67% | 1.99% |
経費率 | 0.08% | 0.08% | 0.08% |
経費率は全て一緒なので、現在持ってなければ、分散したいならVONE,分配金目的ならVONV、運用益目的ならVONGといった所でしょうか。
僕なら分散したいならそもそもラッセル1000ではなくラッセル2000やS&P500等の指数に連動したETFを購入しますし、分配金目的ならSPYDやHDVといった銘柄に投資しますので、グロース株中心のVONGに投資します。
分配金も入ってくるし、現状グロース株はまだまだ期待出来そうなので。
パランティアがラッセル1000に組み込まれる
ラッセル指数がいかにアメリカ全体を象徴しているかや、時価総額が高いという事は投資家の期待値も高いという事です。
テスラは販売台数だけで言うと日本のトヨタに全く叶いませんが、時価総額だけでいくと、トヨタ、ホンダ、フォード、フィアット、フォルクスワーゲン、ゼネラルモーターズの時価総額の合計を上回っています。
それほどテスラに対する投資家の期待値が高いという事です。
その時価総額の上位1000銘柄に先日の記事にも出しましたピーター・ティール率いるパランティアがラッセル1000銘柄に組み込まれたという事は、いかに投資家達の期待値が高いと言えるでしょう。
ピーターティールの生い立ちがマンガよりマンガだったので詳しく解説
アメリカの影の大統領とまで言われた【ピーター・ティール】という投資家
パランティアの今後の予測
パランティアは2020年9月30日に上場を果たして以降、一時期40ドルを超える所まで上昇したのですが、決算の状況が悪かったりと、現在は25ドル付近を推移しております。
しかし、5月発表の決算が好調でしたので、じわじわ回復していき、現在も上昇トレンドにのっています。
そんな中でのラッセル1000銘柄組み入れのニュースは、パランティアにとって追い風となりうる事でしょう。
ちなみに2020年9月に上場した時の時価総額は約150億ドルで約1兆6000億円でしたが、現在の時価総額は約480億ドルで5兆円の企業価値があります。
今回のまとめ
いかがでしたでしょうか。
ラッセル3000とはアメリカ時価総額の企業上位3000銘柄の企業で構成された指標であり、ラッセル1000はその中でも上位1000銘柄を言います。
時価総額が全てではないですが、投資家達はテスラのように、まだ市場的にはまだまだこれからだったとしても、その企業に光るものや、創業者が凄い人であれば、この人なら何か凄い事をやってくれるんじゃないかというワクワク感も大切にしています。
マンガで例えると、ドラゴンボールやワンピースで言えば悟空やルフィな訳ですよ。
こいつが来たからにはもう安心といった感情だったり、期待させる何かを持っているわけです。
だからこそ色んな仲間が集まってきたり、支援してくれるのです。
パランティアはまだ1株3000円未満で購入できますので、個人的には10年前のテスラだと思っています。
あくまでも投資は自己責任ですが、比較的安全なポートフォリオを組んだ1部に、こういった成長を期待させるような株もアクセントで入れてみるのもいいかもしれません。
以上読んで頂きありがとうございました!
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