ブラックメタル史上最悪の事件を描く『ロード・オブ・カオス』を解説

映画

今回はブラックメタルの聖地とも言われるノルウェーで起きたブラックメタル史上最悪の事件を描いた『ロード・オブ・カオス』をご紹介致します。

この映画は、ノルウェーのブラックメタル界の先駆者Mayhem(メイヘム)のメンバーをめぐる実話の事件をもとに製作されました。

映画『ロード・オブ・カオス』予告編

『ロード・オブ・カオス』作品情報

原題:Lords of Chaos
製作年:2018年
製作国:イギリス・スウェーデン・ノルウェー
日本公開日:2021年3月26日
上映時間:117分
監督:ジョナス・アカーランド
出演:ロリー・カルキン、 エモリー・コーエン、ジャック・キルマー、スカイ・フェレイラほか

主演がロリー・カルキンという方なのですが、ピーンときた方はかなりの映画通ではないでしょうか?

そうですあのホームアローンで一世を風靡した天才子役のマコーレ・カルキンの実の弟が今回の主役になります!

8歳離れているのですが、かなり似ていますね。

Embed from Getty Images

弟:ロリー・カルキン

Embed from Getty Images

兄:マコーレー・カルキン

というか7人兄弟だったなんて凄い大家族なんですね。

ではあらすじいってみましょう。

ブラックメタルバンドのMayhemをめぐる史上最悪の事件をもとに製作された作品ですので、事件のネタバレが多く含まれていますので、ご注意下さい。

『ロード・オブ・カオス』あらすじ

1987年、ノルウェー・オスロに住む19歳のギタリスト、ユーロニモス( ロリー・カルキン )はメンバーのネクロブッチャー(ジョナサン・バーンウェル)とマンハイム(ジェームズ・エドウィン)と自宅の地下室でスタジオ練習したり、酒を飲む日々を過ごしていた。

ドラムのマンハイムが脱退し、ヘルハマー(アンソニー・デ・ラ・トーレ)が加入。

ヴォーカルを募集していたある日、手紙の中に木で磔にしたネズミとデモテープを送ったスウェーデン出身のデッド(ジャック・キルマー)がノルウェーに訪れメイヘムのメンバーに加わった。

ユーロニモス達は「真のブラック・メタル」を追求する新しいバンド「Mayhem(メイヘム)」の活動に熱中していた。

デッドはライヴ中に自身の身体を切り刻み、観客にその血をかけた上、豚の頭を投げるなどの行為を繰り返し、その過激さもあってメイヘムは熱狂的にブラック・メタル・シーンに受け入れられる。

しかし、その活動は長くは続かなかった・・・

ある日、デッドが自らの両手首と首を切りつけ、ショットガンで頭をブチ抜き、自殺を果たした

発見者のユーロニモスは動揺しながらも親友の脳漿が飛び散る遺体の写真を撮り、頭蓋骨の欠片をメンバー達に送付し、喧伝することでカリスマ化。

ユーロニモスはレコードショップ「ヘルヴェテ(地獄)」を根城に、“誰が一番邪悪か”を競うインナーサークルを作り、王として君臨するようになる。

そんなある日、店の中にヴァルグ(エモリー・コーエン)という青年に出会い、脱退したベースの代わりの穴埋めとして彼をメイヘムに加える。

ヴァルグはユーロニモスと二人で教会を放火し、ブラック・メタルの伝説を作った。

しかし、ヴァルグが起こした教会放火を契機に、主導権争いは熾烈化。

歯止めが効かなくなった果て、ユーロニモスに悲惨な末路が待ち受けていた

Wikipedia

『ロード・オブ・カオス』 みどころは?

まず、この作品を観る前に、ブラックメタルというものをある程度知っていれば、より作品にのめり込めるかと思います。

ブラックメタルとは

ヘヴィメタルのから派生したジャンルの一つ。

「デスメタルを否定し、そのルーツであるスラッシュメタルへの回帰という形で」生まれたとされる。

速いテンポのドラムに、金切り声のようなボーカル、音を強めに歪ませたギターでのトレモロ(単一の高さの音を連続して小刻みに演奏する技法)のピッキング、宗教的で荘厳なアレンジなどを特徴とする。

歌詞の内容には、サタニズム及び黒魔術への傾倒といった、反キリストを強く打ち出したり含むバンドが多くあり、ブラックメタルバンドの中には、ペイガニズム(多神教や異教徒の一神教の信仰を広く包括したもの)などを掲げるものも多い。

ブラックメタル好きの方には怒られるかもしれませんが、知らない人に説明する時は、昔流行った漫画のデトロイトメタルシティや、黒魔術を崇拝する厨二病の方の音楽と思って頂ければいいのかもしれません。

この作品はその行き過ぎた厨二病により、協会等が放火され、より過激になり、終いには殺人事件にまで発展したという物語です。

事件の中心でもあるMayhemのメンバーによる犯罪行為をセンセーショナルに取り上げたメディアによる影響でブラックメタルが世に知れ渡っていくきっかけの1つになりました。

その影響もあってかMayhemは日本でもツアー(もちろん犯行メンバーが来日した訳ではありません)をするまでに至る重鎮バンドにのし上がっていきました。

また、本作品を手掛けた監督のジョナス・アカーランドは、ブラック・メタルの父とでも言うべきバンドのBathory(バソリー)の元ドラマーであり、ローリング・ストーンズマドンナポール・マッカートニーメタリカなどのMVも手掛けており、当時のメタルシーンにいた監督ならではの演出や、音楽と世界観を完璧に再現しているので、そういった部分も注目して欲しいです。

音楽を担当するのはアイスランドの重鎮ポストロックバンドのSigur Rós(シガー・ロス)が務めています。

ブラックメタルにポストロック?って思うかもしれませんが、意外と合うので音楽にも注目して欲しい所です。

シガー・ロス版の予告編もあるのでどうぞ。

映画『ロード・オブ・カオス』シガー・ロスバージョン予告編

まとめ

いかがでしたでしょうか?

正直万人にはオススメしない映画ですし、作品自体もR18+指定となっており、結構グロく痛々しいシーンもありますので、耐性がない方は視聴を控えた方がいいかもしれません。

ホラー好きや、スプラッターが好きな方、もちろんブラックメタル好きやMayhem好きな方は歴史を知る事が出来ますので、是非ご覧になって下さいね。

他にもおすすめ映画をご紹介してますので良かったら参考にして頂ければ幸いです。

おすすめ映画一覧

以上最後まで見て頂きありがとうございました!

コメント

タイトルとURLをコピーしました