今回は投資の話は一旦置いといて、ビンラディン殺害作戦を描いた映画『ゼロ・ダーク・サーティ』を結構前に観たのですが、ビンラディン殺害にパランティアのソフトが貢献されたという情報をキャッチしたのでご紹介します。
本作品は、世界中の人々が知りたかったビンラディン暗殺の真実を描いた実話をもとにしたフィクション映画で、アカデミー賞音響編集賞受賞をはじめ、様々な映画祭で受賞・ノミネートされた作品となりました。
監督はアカデミー賞6部門を受賞した「ハート・ロッカー」で史上初の女性のアカデミー賞監督賞受賞者でもあるキャスリン・ビグローがメガホンを取りました。
今作でもアカデミー賞音響編集賞を受賞しています。
この記事でわかる事
・『ゼロ・ダーク・サーティ』のあらすじと微ネタバレ
・パランティアがビンラディン殺害に貢献した情報
『ゼロ・ダーク・サーティ』作品情報
『ゼロ・ダーク・サーティ』あらすじ
高卒でCIAにスカウトされたCIA分析官のマヤ(ジェシカ・チャステイン)は、2003年にCIAパキスタン支局に配属された。
とてもCIA分析官には見えないが、情報収集と分析に天才的な感覚を持ち、一向に手掛かりをつかめないビンラディン捜索チームに抜擢される。
ブラック・サイトでは同僚のダン(ジェイソン・クラーク)が、アメリカ同時多発テロ事件の資金調達者とされるアマール(レダ・カテブ)を尋問していた。マヤはダンやジェシカ(ジェニファー・イーリー)、ジャック(ハロルド・ペリノー・ジュニア)、トーマス(ジェレミー・ストロング)、J.J.らとともに情報収集に取り組む。
あるときアマールは拷問から解き放たれ、豊富な食べ物と飲み物が与えられる。マヤとダンの前でアマールは「アブ・アフメド・アルクウェイティ(Abu Ahmed al-Kuwaiti)」という名前を告げた。
それは以前は明かされなかったビン・ラディンの連絡係の名前であった。
だが、ブラッドレイ支局長(カイル・チャンドラー)はその情報の信憑性を疑い、頻発する自爆テロの阻止を優先した。
捜査は困難を極め、ある日、同僚が自爆テロに巻き込まれて死んでしまう。その日を境に、狂気をはらんだ執念でターゲットの居場所を絞り込んでいくマヤ。
ついにマヤは隠れ家を発見するのだが、果たして国家が下す決断とは――。
ゼロ・ダーク・サーティーの意味
この映画のタイトル名『ゼロ・ダーク・サーティ』(原題:Zero Dark Thirty)は、米軍の俗語で『午前0時30分』を指しています。
この時刻はビンラディンのアジトにネイビーシールズが突入した時刻です。
闇に包まれたビンラディン暗殺に向けた10年のミッションそのものを指し示しているとも言われております。
パランティアのソフトウェアがビンラディン殺害に大きく貢献した?
パランティアの名前は「ウサマ・ビン・ラディン殺害に大きく貢献したスタートアップ」として喧伝されてきましたが、政府関係者によって特定のソフトウェアが殺害に活用されたことを公に語られたり、認められた事実もありません。
しかし、ビン・ラディンの殺害について記した『ザ・フィニッシュ』という著書では、実際の任務でどのように活用されたのかや、ビン・ラディン殺害に、直接的な貢献を果たしたのかも明示されておりませんが、パランティアのソフトウェアが活用されたと述べられております。
ビン・ラディン殺害への貢献が事実であろうとなかろうと、パランティアはその「噂」を積極的に活用しており、パランティアのHPには、Wall Street Journal紙による称賛記事が載せられており、99%確定なのではないかと思っております。
パランティアは2004年に設立しており、諜報コミュニティ全体で大規模な契約を結んでおり、その最初のクライアントはCIAだった事から、かなり信憑性は高いのではないでしょうか?
米国政府や諜報機関は、パランティアのこの広報活動についてあまり良いイメージはなかったらしく、契約のキャンセルを検討したほどでしたが、パランティアに変わる製品はなかった為、断念したそうです(笑)
パランティア創業者のピーター・ティール氏については以下の記事をご参照ください。
アメリカの影の大統領とまで言われた【ピーター・ティール】という投資家
ピーターティールの生い立ちがマンガよりマンガだったので詳しく解説
米大統領選のプロパガンダ映画の扱いを受けた
本作品は批評家を中心とする各方面の評価が非常に高い一方で、アカデミー賞の受賞は1部門のみと予想外に振るいませんでした。
そこには本作で物議を醸した拷問の存在などが影響しています。
実話を基に作られたフィクション映画ですが、何かと物議を醸しました。
その一つが、本作品の公開予定日が大統領選の1カ月前にあたる10月だったこともあり、バラク・オバマ大統領の再選を支援するプロパガンダ映画ではないかとの誤解を受けました。
ビン・ラディン暗殺作戦はオバマ政権の一番の功績でもあった為です。
その為、配給会社のソニーは公開予定日に政治的な意図があることを否定した上で、公開日を12月以降へ延期したほどです。
CIA長官代行が本作品に対して異例の声明を発表
ビグロー監督が、オバマ大統領よりビンラディン暗殺作戦に関する機密情報へのアクセス権を与えられていると報じられたり、あらぬ疑惑をかけられたりしましたが、ビグロー監督の入念なリサーチや事実をもとにしたフィクションでありながらも、作品の見せ方が、あまりにも事実なように見えた為、このような噂がたったようです。
また、本作の制作については、CIAや国防総省が機密漏洩をしてまで協力したという疑いまで出ました。
CIAが事実を捻じ曲げ、ビグロー監督たちを自分たちの都合のよい方向へ誘導したという批判なども上院議会から出たようです。
そこで、CIAのマイケル・モレル長官代行は、CIAとして異例の声明を発表することになりました。
本作は真実を描いた作品ではなく脚色されたものである。
ビンラディンが暗殺されて世界は平和になったのか
ここからは少し微バレにはなるのですが、ビンラディンは暗殺できたのですが、世界は平和になったのかと言われると、特に何も変わっておりません。
むしろ復習が復習を呼ぶ連鎖に巻き込まれているようにさえ思います。
最後の「どこへ行く?」という問いかけは、映画を観ている世界中の人々に対する問いかけでもあるのではないかと思います。
復習は形を変えて別の復習を生み、ビンラディン死亡後は息子が新たなアルカイダの指導者に台頭したり(のちに死亡の報道はされるが真偽は不明)と、復習の連鎖は確実に続いています。
今回のまとめ
いかがでしたでしょうか。
主人公のマヤはまだ新人の女性CIA分析官ですが、実際にはそういった人物はおらず、複数の捜査官のエピソードを組み合わせたものという説や、元SEALs隊員のマット・ビソネット氏は、自伝の中で「ビン・ラディン暗殺の中心にいたのは女性。ジェンという名の捜査官がモデルだろう」と見解を述べていますが、いずれも確証はなく、 国家機密の公開が許可される2061年までは国家秘密とされているので、あと40年も先の話なので、なかなか真実までが遠いです(笑)
自分は実話をもとにした映画は好きでよく見ていたのですが、ここでもパランティアが関与していた(という噂)のは知らなかったので、また違った見方が出来そうなのでまた見直してみようかと思います!
現在Amazon Prime Videoの加入の方は無料で視聴できますので、未加入の方は、是非加入を検討してみて下さいね♪
以上ご覧いただきありがとうございました!
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